2017年大学入試センター試験問題



現代社会 解答 第1問 問1~4正解

第 1 問
次の文章を読み、下の問い(問1 ~ 8)に答えよ。(配点 22)

 

かつて日本の森林は、(まき)や木炭、材木、a 食料 など、地域住民の生活物資を生産する場所であり、人々は森林と密接に関わりながら生活していた。国内の森林の多くは、このような人との関わりのなかで、人が利用し、手入れすることで維持されてきた。しかし、b 電気・ガス の利用が広がるなど、人々の生活スタイルは変わり、森林との関わりも変化していった。また、林業が、1960年代後半以降、衰退したこともあり、現在管理が行き届かず、荒廃した森林がみられるようになっている。一方、森林は、環境保全機能を有している。例えば樹木が根を張り巡らすことによって、雨水による土壌の浸食や流出を防ぎその土壌は水を蓄え、濾過(ろか)し、水源を涵養(かんよう)する。また、樹木は、大気中の二酸化炭素を吸収する。このような機能を維持するためには人の森林への積極的な関わりが求められている。そのようななか、現在、森林を活用する新たな取組みが始まっている。ある c 自治体 では木を育てる過程で伐採される間伐材や製材の際に発生する端材を燃料とし、公共施設などの空調や給湯に使用している。こうした地域の森林を資源としていかす活動を支援するなど、d 行政による取組みもみられる。さらに、森林を対象にした e 社会的な活動 も行われている。例えば都市住民が森林の手入れを行う森林ボランティアとして下草刈りや間伐を行い、森林の維持や管理に貢献している活動がある。また、子どもたちが森林を歩き f 森林の働きを調べ、気づいたことを学校で発表する などの活動もみられる。人が森林と関わることは森林を媒介として g 個人が地域社会と関わる ことでもある。地域社会の課題解決や活力ある地域づくりを進めるためにも人と森林が積極的に関わることが期待される。

 

問1 下線部 a に関する記述として最も適当なものを次の①~④のうちから一つ選べ。

 

① GA打(関税と貿易に関する一般協定)のウルグアイ・ラウンドにおいては農産物は協議の対象外であった。

 

② 農産物の貿易自由化などを目指すTPP(環太平洋経済連携協定)に日本は署名していない。

 

③ 日本において、コメの過剰生産が問題となったがコメの生産量を調整しようとする政策がとられたことはない。

 

④ 世界食糧サミットにおいて、地球規模での栄養不足人口を減少させることを目指したローマ宣言が採択された。

 

問2 下線部 b に関して、エネルギーや資源に関する記述として適当でないものを次の①~④のうちから一つ選べ。

 

① 第一次石油危機が生じた原因の一つに、OPEC(石油輸出国機構)による原油価格の引上げがある。

 

② トウモロコシやサトウキビなどを原料とするバイオエタノールの生産の拡大は、食糧の供給に影響を与えるおそれがあると言われている。

 

③ 日本において、電力会社に 再生可能エネルギーでつくられた電力を買い取るよう義務づける制度は、コージェネレーションと呼ばれている。

 

④ 日本において、携帯電話やデジタルカメラなど、小型家電の再資源化を促進する法律が制定されている。

 

問3 下線部 c に関して、日本の地方自治体に関する記述として最も適当なものを次の①~④のうちから一つ選べ。

 

① 地方自治体の執行機関である首長は地方議会の議員のなかから議決によって指名される。

 

② 首長から独立して行政を担うために地方自治体に置かれる委員会は、地方自治体の組織上、議決機関に分類される。

 

③ 機関委任事務は、国と地方自治体の関係を「対等• 協力」の関係にするため、地方分権一括法により新設されたものである。

 

④ 首長は、条例制定に関する地方議会の議決に異議があるときは、これを再議に付すことが認められている。

 

 

問4 下線部 d に関して、現在の日本の行政に関する記述として最も適当なものを次の①~④のうちから一つ選べ。

 

① 行政の活動について争う訴訟は、行政裁判所に提起する。

 

② 国における行政権の拡大の要因として、委任立法の減少が指摘されている。

 

③ 公務員の不法行為により損害を受けた者に、国や公共団体に対して損害賠償を請求する権利が、憲法によって保障されている。

 

④ 行政指導は、手続きの不透明さを理由に、行政手続法によって禁止されている。

 

設 問 正 解 配 点
問1 4 3
問2 3 3
問3 4 3
問4 3 3

 

 

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